最近ゼネコンとサブコンの立場が逆転してきていると言われています。
その話は本当なのか?
また、そう言われる理由を解説します。
立場逆転は本当?
ゼネコンとサブコンの力関係は近年では少しづつ逆転しつつあります。
特に2022年頃から変化が顕著になってきていると感じます。
もちろん全てのシーンで逆転しているわけではなく、ある分野において関係が変化してきています。
その分野というのは、”見積~契約のタイミング”
つまりはゼネコンからサブコンへ発注をかけるまでのタイミングで若干サブコン優位の状況が生まれています。
施工に入ってからは以前と変わらずゼネコン優位なのは変わりません。
逆転している理由とは?
・案件の大型化&大量発生
↓
・サブコンが選別受注を始める
建築バブルと言われる昨今(2024年現在)
新築案件は規模が非常に大型化している上に、多くの案件が平行して進んでいます。
また働き方改革などで労務不足が大きな問題となっています。
その為、サブコンは繁忙度がとても高く、対応できる案件が限られている状況です。
いわゆる「選別受注」をするサブコンが増えてきました。
逆にゼネコンは協力してくれるサブコンを必死で探さなければなりません。
昔であれば厳しい金額交渉をしてもついてくるサブコンが居ましたが、
最近ではサブコンも適正な受注益が無ければ契約しません。
以前のようにゴリゴリに見積金額を下げさせるような金額交渉は不可能です。
そもそも見積対応をするサブコンを見つけるのも一苦労。
最近では概算段階から協力サブコンを1社に絞って、協力体制を確立するというゼネコンも居ます。
そうでもしないと、いざ施工段階になって協力してくれるサブコンが居ないと着工できないという事態に陥ってしまうからです。
このような理由から、最近はゼネコンとサブコンの立場が逆転しつつあるというわけです。
ただ、この逆転現象はあくまで見積~契約までのシーンにおいての話です。
着工してしまえば完全にゼネコン優位。
特に工程の分野においては後工程の設備は非常に苦労しています。
建築工程の遅れなどが全部設備にしわ寄せされるからです。
立場が逆転しつつあると言われていますが、むしろ今の状態がフェアな取引であり以前までが異常な業界だったのではないでしょうか。
かなり難しいとは思いますが、
今後働き方改革などが更に浸透し、施工時にもゼネコンとサブコンが対等な関係に変化することが望ましいですね。
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